ステップファミリー

【本音の体験談】子連れ再婚で事実婚を選択するメリット・デメリット

現在ステップファミリー(子連れ再婚)&事実婚6年目。安定した幸せな生活を送っています。

再婚の場合は、入籍するかしないか、養子に入れる入れないかでパターンが分かれます。

私の場合は、入籍しない事実婚を選択しています。

今回はこちらで、再婚で事実婚を選択することのメリットとデメリットをご紹介します。

1 再婚家庭における3パターン

・法律婚(子を夫の養子にする)

・法律婚(子を夫の養子にしない)

・事実婚

種類 夫の苗字 妻の苗字 子の苗字 子の相続権・扶養義務
法律婚 子を夫の養子にする 変更なし 変更あり 選択できる 発生する
子を夫の養子にしない 妻が夫の戸籍に入る 変更なし 変更あり 選択できる 発生しない
夫が妻の戸籍に入る 変更あり 変更なし 選択できる 発生しない
事実婚 変更なし 変更なし 変更なし 発生しない

苗字や子の相続権・扶養義務について上の表にまとめてみました。

意外なのは、法律婚の場合でも、子供の苗字は選択できるという点ですね。

つまり、

父 田中 太郎

母 田中 京子

子 加藤 勉

ということも可能なのです。

どうしてもお子さんの苗字を変えたくない、という場合は有効かもしれません。

入籍するか事実婚にするか迷っている方は、特に苗字や相続権などがどうなるかで迷いますよね。

考え方は人それぞれかと思いますので、自身の家族観に合う方法を選択してくださいね。

2 事実婚のメリット

夫(妻)の精神的負担が少ない

これは一番重要だと思います。

ステップファミリーが抱える悩みは、

「継父(継母)が父親(母親)らしくあろうと頑張りすぎてしまう」

これに尽きると思います。

「自分は父親(母親)だから〇〇でなければならない」

自身へこの強いハードルを設けることで、

「子供がなついてくれない」

「父親(母親)である自分の言うことを全然聞いてくれない」

という「自身の期待への裏切り」が虐待発生へとつながるケースもあるようです。

「怒り」は「期待の裏切り」が発端であることがほとんどです。

(例えば小学生のお子さんに「片付けをしてほしい」と期待しているからこそ、それができていない時に「怒り」が発生しますよね?赤ちゃんが片付けをしていないからといって「なんで片付けしてないの!」と怒る親はいないと思います。「期待」するからこそ、「怒り」が発生するのです)

であれば、「期待」自体をしない仕組みが大事だと思います。

「自分は父親(母親)だから〇〇でなければならない」

この考え方(期待、~ねばならない思想)をやめると本当に楽です。

私の夫は、良い意味で、「自分が子供の父親である!」と気負っている様子はありません(笑)

「でももし結婚して養子縁組をしていたら、やっぱり気負って父親として頑張り過ぎちゃうかも…」

と話しています。

私たちにとっては、この「事実婚」で「夫と子の関係が親子ではない」という環境が、夫や私の精神上で上手く機能していると感じます。

離婚する時×がつかない

誰も「離婚する」前提で、結婚はしないかとは思いますが、

離婚を一回経験しているあなたならこの離婚のリスクはゼロではないことはわかっているはずです。

そして手続きが死ぬほど面倒であることも……。

事実婚を選択していれば、もし残念ながらお別れするときも、離婚する際の手続きは比較的負担が少なくなります。

良い意味で結婚生活を維持するための緊張感が生まれる

これもすごく大事だと思っています。

上記で挙げたように、私たちはいつでも「入籍した夫婦」よりは簡単な手続きで離婚することが可能です。

感覚的には、「入籍した夫婦」というよりは、世間一般に言う「彼氏・彼女」に割と近いわけです。

(厳密には、法的権利関係が発生するため違いは明確にありますが、感覚的にという話です。)

皆さんもこういうことを経験していませんか?

「結婚しているという安心感で、思わず相手にかける言葉がぞんざいになってしまう」
私は、特にこれを経験・実感しています。

結婚すると簡単に離婚できないという安心感で、
家族感覚で失礼なことを言えちゃったり、
おしゃれに気を抜いたり、
「ありがとう」を言わなかったり…

入籍している=固い箱で生活している、という感覚があります。
安定していて、なかなか崩れない固い箱です。

私たちは、入籍していないからこそ、脆くてふわふわした箱の中におさまっていることを実感しているため、相手への配慮を欠かしません。
親しき中にも礼儀あり。

夫は必ず私の作るお料理には「美味しい!ありがとう!」と言ってくれますし、
子どもを寝かしつけると「いつもありがとう!」と毎日(!)言ってくれます。

夫婦生活を維持するための相手への配慮という努力を怠らないというのは、入籍するしないに関わらず本当に大事です。
私たちの場合は、事実婚を選んだことでこの配慮が自然にできていると感じます。

これは前の結婚生活や自分の父母(普通の結婚家庭)では考えられなかったことでした。

苗字を変える必要がない

苗字の変更は、負担が大きいものです。

銀行口座やパスポートの名義変更などの、手続き上の負担はもちろんのこと、精神的にも負担が大きいものです。

私の友達は、苗字と名前にある一定の特別な規則性があり、美しい調和がある名前でした。

しかし、夫の強い希望で、入籍に伴い夫の苗字に変更したのですが、「なんとなく自分が自分でなくなる気がした」と話していました。

思っているより、名前が自身のアイデンティティに与える影響は大きいのだと思います。

現在、「選択的夫婦別姓」が大きな議論となっていますが、少なくとも今の政権では「選択的夫婦別姓制度」が叶うことはなさそうです。

現状では、夫婦が別の苗字を名乗るためには、「事実婚」を選択するしかありません。

3 事実婚のデメリット

専業主婦の場合は、税法上の扶養に入れない

これは専業主婦の場合、大きなデメリットです。

扶養には大きく二つ、社会保険上の扶養と税法上の扶養がありますが、

前者の社会保険上の扶養は、事実婚でも扶養に入れる(年金や病院にかかる際に必要な保険証について、夫の勤め先の保険に入ることが可能)のですが、
後者の税法上の扶養には入れない(配偶者控除が受けられない)のです。

これは夫の税控除がなくなってしまうため、家計にとっては大きなデメリットかと思います。

(税控除額は、夫の所得額によりますが年間で数十万円単位になる場合もあります)

専業主婦ではなく、共働きの場合は、そもそも配偶者控除はありませんので、特にこのデメリットは生じません。

自身や子の相続権について別途書面を作成する必要がある

事実婚の場合は、夫(妻)が亡くなった時の配偶者や子への相続権が発生しません。

亡くなった場合のことを考えて、遺言書を作成しておく必要があります。

子どもが父親(母親)と苗字が違うことに反発する場合がある?

特に思春期のお子さんに多いようです。

しかしこの問題は、きちんと幼少期から説明を重ねていることで一定解消される問題かと思います。

元々思春期という時期は、通常の結婚家庭においても難しいものです。

「子と親の苗字が違うことで、反発を生んでいる」というよりは、それはあくまで結果論であり、別に原因があることがほとんどです。

日常において家族間の信頼関係ができていない、これが一番大きい原因なのではないでしょうか。

4 まとめ

法律事務所のサイトなんかだと法律面のメリット・デメリットが詳しく書いてありますので、

今回はソフト面(夫婦関係の気持ち面)を重視して書いてみました。

ご自身の家族観に合わせて選択する際の参考にしていただければ幸いです。

  • この記事を書いた人

もののかほり

離婚→シングルマザー→子連れ再婚(事実婚)の波乱万丈、紆余曲折あって今は幸せな生活を送る30代。 賃貸不動産経営管理士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/日本証券業協会 ニ種外務員資格

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