フリーランス 雑記

今、プロの作曲家になるために~寝てても印税生活を副業から始める~

こんにちは。夫が作り散らかした曲たちを、拾い集めて売り歩いた妻です。
今、現実的にプロの作曲家として、副業で月数万円程度の印税生活を送るためには?その具体的な方法をシェアしたいと思います。

ここにおける「プロ作曲家」の定義は、企業などから報酬をいただいて作曲する人、ということとします。

その前に簡単にプロフィールです。

夫のプロフィール
・普通のサラリーマン
・週5フルタイム勤務
・中学生からギターを始める
・バンド活動経験あり
・土日に趣味で作曲(ギター、ピアノ、DTM)
・オアシスなどロックが好き、アニソンは作れない
・お金儲けとか雑務はできない

妻(私)のプロフィール(当時)
・普通のOL
・夫が作り散らかした素晴らしい曲をどうにか世に出せないか?と画策
・週5フルタイム勤務のため、土日にコツコツ営業活動
・曲は作れないけど、お金儲けと雑務はできる

ある日、夫が弾いたアコースティックギターの楽曲を聞いて、「なんと素晴らしい曲なんだ!」とウットリ。
「誰の曲?」と聞いたところ、「え?今即興で作ったよ?」と。
小学校の頃タンバリンがうまく叩けず挫折したレベルのわたしは「え???即興でこんな素敵な曲がポンポン作れるの??え?私もしかして天才と結婚しちゃった?」と衝撃を受けまして。
「絶対にこの才能を人の役に立てるべきだ!私に任せて!」と一念発起。

ここから、私の作曲家マネージャー業が始まりました。

まずは腕試しでフリーBGMサイトに無償で曲提供

夫の曲が素晴らしいとは思っていましたが、正直プロとして通用できるレベルの曲なのかは自信がなかった私。
フリーBGMサイトに登録してもらえるか審査に出してみました。

しかし、落ちる落ちる…

理由としては「一定の質に達していると認められませんでした」とのことで、主にマスタリングがダメダメだったようです(;^_^A

夫にそれを伝えたところ、夫はマスタリングの本を買って、勉強しまして…(真面目な性格ですよね…)
それと並行して、まずは報酬なしのとあるフリーBGMサイトに曲提供することを目論見ました。

そのフリーBGMサイトも審査があるのですが、そこは見事審査通過!(同じ楽曲で他の報酬ありのBGMサイトは通過しなかったので、そこは無償なだけにちょっと審査基準が緩い様子)

2019年、夫は晴れてフリーBGM作家としてデビューしました。
私の願いは、このフリーBGMサイトで夫の曲が日の目を見るようになり、夫が喜んでくれること、そして夫の曲で誰かが喜んでくれることです。

私はタイトル、説明文、タグ付けに頭を捻り、夫もマスタリング上達のために日々練習を重ね、夫の曲がトップ10にランクインすることも珍しくなりました。
夫もどこか誇らしげで、「自分の曲が誰かの役に立っているんだ」とワクワクしている様子でした。充実感を感じるなー、とよく口にしていました。私もその様子を見て嬉しかったですね。いやーやって良かったなーと。

誰もが知っているお笑い芸人の公式YouTubeを見ているときに、夫のBGMが流れている…とかも普通にありました。
あとスーパーのCMで、夫の曲が使われているとか。誰もが知る大手なのにフリーBGMなんだ!と衝撃でしたね。
特に私の好きな女性アイドルの特番のBGMで流れたときの興奮は忘れられません。。好き×好きのコラボレーション。。

Audiostockへ移行

1年間、フリーBGMサイトへ楽曲提供し、マスタリングも上達してきたタイミングで、もっと上のステージを目指したくなってきました。

そこで、私が目をつけたのが「Audiostock」です。

音源サービス国内No1で取り扱い音源は100万点以上、音楽クリエイターへの累計報酬分配額は10億円以上(!!)というビッグプラットフォームです。

夫が天才的技術(私目線)でピロピロ~と土日に作曲したデータを、私が拾って。
マーケティング思考で売れる説明文とタグを徹底的に考え抜いて登録しました。

半年で登録した曲は200曲!

そしてそこから得られる印税(収益)は…平均で月5000円、年60000円。
しかもこれ、一度登録してしまえば、寝ててもチャリンのストック収益。
2020年から始め、何もしていない今でもチャリンチャリンと不労所得感覚で月5000円です。
これは年利3%の投資商品として考えれば、200万円の価値があると同義(いや違うけど)。

まあ平均的な収益だと私としては思っているのですが、やはり売れている人はもっと売れているわけで。
彼らが売れている理由はズバリ、BGMとしてふさわしい、良く言えば「邪魔にならない、心地よく癖のない曲」、悪く言えば「引っ掛かりがなくつまらない曲」をビジネス的に作っているからなんです。
私たちはここに苦しさを覚え始めました。
正直、BGMとしてはふさわしくない「癖のある、面白い曲」の方が作曲家としては楽しいのですよ。
どちらかといえば、キャッチーな曲です。
私としては、夫にはご機嫌でいてほしいため、楽しく作った曲であわよくば売れれば…という感覚で、本人が作っていてつまらない曲は作らない方針でした。
そしてそういった曲もたくさん登録していましたので、やはり収益はそこそこ程度にしか伸びませんでした。

オーディオストックでコンペが開催され、見事入賞を果たし、収益がどーんと伸びた時期もありましたが…
それを除けば、大体月5000円が限界でした。

私たちはこれで一定満足しまして、ここで登録をやめましたが、もっと登録すればするほどもっと収益は上がるはずです。
中には、1,000曲程度登録して月20万円以上稼ぐクリエイターもいるようです。
しかもこれはストック型なので、放っておいても毎月20万円稼げるという夢のようなお話。
地道に売れ筋を研究し、淡々と登録を頑張れば、Audiostockは今一番ノリにのっている稼げる音楽配信プラットフォームだと思います。

一時、単品販売に加えて定額制配信(サブスクリプションサービス)が始まり、収入減を不安視するクリエイターも多くいました。
ですが結果として(営業の方が優秀なのだと思いますが!)このサービスはユーザーからも人気で、かつ、クリエイターにも一定の報酬をバックしてくれる、素晴らしいサービスとなったと思います。

現実的に副業として作曲で稼ぐ手段として、これをやらない理由はないと思います。

ココナラで楽曲制作

次のステージとして、夫が急に「誰かから依頼を受けて音楽をつくりたい」と言い始め、ココナラを始めました。

群雄割拠のフリー作曲家業界。
本当に有名な作曲家さまもたーーくさんいるわけです。
果たしてこんな中でどのようにお仕事を受注すればいいのだろうかと途方に暮れました。
私が考えに考え、思いついた差別化セールスポイントは「作曲後、納得してから購入できるシステム」です。
依頼する人が不安に思うのが「作曲してもらって全然イメージと違ったらどうしよう」。
そこで、まずは簡単に依頼を受けて、ぱぱっと作曲しちゃいます。デモを聞いて気にいったときだけお金を払って購入してね、という流れにすることで、安心して作曲依頼できる仕組みとしました。
デモにはウォーターマークが入っているので、そこで曲を盗むことはできない仕様。
もしデモが気に入らなければ、破談で終わり(費用も発生しない)なのですが、私たちはその曲をAudiostockに流用・登録して収益化すればいいだけなので、私たちとしても損はないわけです。むしろ良い用途ネタをありがとう、という気持ち。
このシステムを採用していたのは私たちだけだったと思いますし、そもそもページに載せている夫のサンプル曲も素晴らしい品質のため、個人や企業さまからたくさんの依頼をいただきました。(ありがたいことです…)

時給換算的には5000円くらいで収益を得られていたと思います。
なぜ過去系かと言いますと、夫の本業などなどが忙しくなりまして、音楽制作はできなくなりまして…

今の毎月の副業収入としては、オーディオストックの印税のみとなっています。
でもこれがすごく良い。地主的な感覚で、寝ててもチャリンなこの感覚がとても良いのです。。
しかも夫の素晴らしい曲(私目線)がどんどん世に広がっているわけで…

副業でプロ作曲家デビューのススメ

昔に比べると、音楽発信の場は格段に増えていて、本当に有難いことだな、と思います。

昔だったら、コンペに受かったり、デモテープを会社に送って運が良ければお金を稼げるようになる狭き門。
ほんの一握りの人しか音楽でお金をもらうことができず、非常にハードルが高かったと思います。

今は多様なクリエイターが自らがマネージャー、広報となってオンラインで気軽に発信し、ファンを獲得し、収益化も簡単になりました。

DTMの普及で音楽クリエイターの絶対数も増えており、古参の方からすれば食いぶちが減ったといいますか、レッドオーシャンなのではという気もします。ですが、例えばイラスト業界なんかと比べると、音楽配信業界は格段にブルー寄りオーシャンなようにも思います(最大手お絵描きサイトpixivと各音楽配信サイトのユーザー数を比べても、何十倍も違いますからね)

そもそも動画(YouTubeやオンライン研修等)の普及により需要自体も大きく拡大しています。

プロの作曲家として副業収入を得られるのは、この有難い時代のおかげです。
ただ、私が曲の収益化に躍起にならなくなった理由の一つにも時代の波が。
そう、AI作曲の登場です。
正直、ここが潮目だな、と悟りました。
ですが、どの業界でもそうですが、AIが出てきたとて、コンサル思考、マーケ思考をもって作曲すれば、まだ人間作曲家が活躍するフィールドは十分あると思います。
むしろ雑魚が淘汰されることで、より高スキルでコミュニケーション能力のある作曲家がより高収益を達成できると思います。

趣味で作曲している方は、まずは副業としてオーディオストックやココナラでプロデビューをおすすめします!

  • この記事を書いた人

もののかほり

紆余曲折あって今は幸せな生活を送る30代。 血と汗の染み込む土地で禄を食みながら、境界知能・発達障害の息子と転げまわる毎日。 賃貸不動産経営管理士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/日本証券業協会 ニ種外務員資格

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