IQ85、境界知能、発達障害、勉強大嫌いな小学5年男子を育てる母のブログです
前提として、小1のときの息子のレベルはこんな感じです↓
今回は、小5になった息子の学校の成績を振り返り、我が家の戦略についてご紹介します!ご参考になれば幸いです。
境界知能、小5息子の成績
前回の記事は息子が小学1年生の時のものですが、現在は小学5年生。学習内容が格段に難しくなり、できる子とできない子の差が顕著になる時期に差し掛かっています。
公立小学校のフルカラーテストに関しては、「100点を取るのが当たり前」「90~95点が多くの生徒の得点帯」「平均点は85~95点」との説がありますが、ざっくり90点を取れていれば「普通」と言えそうです。
では息子の成績はというと…
1学期カラーテスト平均点
※表:100点満点、裏:50点満点
〇算数:表91、裏45
(塾に週60分通っているのみ)
〇国語:表82、裏25
(全く対策なし、授業中は寝ている)
〇理科:表89、裏45
(前日のみ20分テスト勉強)
〇社会:表65、裏36
(全く対策なし、授業中は寝ている)
追記
小学5年生の2学期のカラーテストの点数がさらに下がってしまいました。
実は、担任の先生が休職し、代理の先生に変わってから採点が厳しくなり、△で部分点が引かれることが増えてしまったのです。さらに、算数を中心に、小5の2学期の内容が小学校の学習内容の中で最も難しいということも原因の一つとしてあると思います。※先生も、小学6年生よりも5年生の2学期の学習内容の方が難しいと話していました。
2学期のカラーテスト結果
※表:100点満点、裏:50点満点
〇算数:表76、裏32
(塾に週60分通っているのみ)
〇国語:表70、裏25
※ちなみに漢字50問テストは30点(満点100点中)
(全く対策なし、授業中は寝ている)
〇理科:表78、裏30
(前日のみ40分テスト勉強)
〇社会:表70、裏32
(全く対策なし、授業中は寝ている)
いかにも境界知能、ワーキングメモリーの低さがわかる結果……
考えるのは苦手、正解があるものは人並みに
成績を見ると、息子の傾向が見えてきます。つまり、正解が明確で、覚えることが少ない問題は人並みに解けるということです。
以下は科目別の総評です。
・算数は得意(注:平均レベル)で、週に60分の塾にも通っています。息子は「単位を書かない」「式を書かない(暗算を好む)」ために部分点を失っていますが、大きな問題ではないと思います。息子は16×17のような計算も暗算で解くことがあります。境界知能でありながら暗算が得意なのは不思議です。
・国語について、授業中はほとんど寝ていますが、「テストは初見でも、ほとんどが抜き出し問題なので読めばわかる」と言っており、文章問題は事前の勉強なしでほとんど解けます。しかし、「この時の気持ちを書いてください」といった考えを要する問題は解けません。明確な正解がない問題には苦手意識があります。これが境界知能の特徴と言えるのではないでしょうか。また、不器用さとワーキングメモリーの低さが原因なのか、漢字が苦手です。
・理科は平均的です。覚える量が少なく、正解がある問題が多いためです。
・社会は記憶すべき情報が多すぎるため、ワーキングメモリーが低い息子には難しい科目です。
境界知能の子供は、負けても怒らず、素直で努力家な性格であれば、平均以上の成績を収めることもあります。しかし、正解がない問題には苦手意識があることが多いと思います。
なお、基礎学力を測るKABC検査では、WISCのIQテストよりも良い結果が出ました。WISCは生活力やコミュニケーション力も含めた診断であり、KABCは学力のみを測定します。ですので、境界知能であっても、WISCで示されるIQスコア以上に勉強ができる可能性は十分にあります。
学力というより「非認知能力」が低い
学校の成績を分析してみたものの、私が息子に求めることは何かと考えてみました。
それは、大人になってから経済的にも精神的にも自立し、生活できるようになってほしいということです。
そのためには、学力だけではなく、他にもっと重要な能力が必要なのではないかと。
社会人経験の長い私たち親から言わせてもらえば、「学力ははあくまで大切なスキルのうちの一つの要素」というのが一般的な見解です。
他に必要な能力として、例えば…
・人間関係を構築する上手さ(上司をたてて上手く昇進、日ごろの小さな雑務をこなし信用力を得る、すぐ拗ねない、悪口を言わないなど)
・モチベーション
・課題解決力(正解のない課題について考える力)
・行動力(アイデアだけではなく実行に移す力)
・忍耐力(嫌でも耐える力)
などなど…
これらはどれも仕事をする上でとても重要な力。
しかし、境界知能&発達障害である息子はこれらのいわゆる「非認知能力」が低い傾向にあると感じています。
今後の戦略
私の息子は、興味がないことや他の人が既に取り組んでいる分野に対しては、「どうせ負ける」と感じてしまうため、努力をすることが難しいのです。
境界知能を持つ子供たちは、「他の子は理解しているのに自分だけが理解できない→劣等感を感じる→勉強する意欲を失う→努力をしなくなる→自分だけが理解できない…」という負のスパイラルに陥りやすいです。
そこで私がこの負のループから抜け出すために採った戦略がこれです。
「小さな池で大きな魚戦略」
つまり、大きな池(普通級)で溺れずにもがくのをやめ、泳がずに浮く(最低限の教養を身につけ、テストの点数にこだわらない)ことに専念します。
そして、小さな池(個別指導塾や家庭教師など、他と比較されない環境)で大きな魚になり(スモールステップで学び、自己肯定感を育む)、成長を促します。
学力に関しては、このような戦略で対応可能だと思います。
問題は、勉強のできる力ではなく、「非認知能力」の方です。
確かに、ドリル学習を黙々と行うことで忍耐力などの「非認知能力」が鍛えられる面もあります。
しかし、家庭や部活、グループワークなど、勉強以外の場での伸びしろが大きいと考えられます。
非認知能力に関して多くの本を読んだ中で、小学生高学年から中学生に最も実践的だと感じたのはこの本です。↓
2023年11月に出版された新作で、レビューはまだ少ないものの、内容は理解しやすく実用的です。グループワークを想定しているようで、教育現場や療育に適していると思われますが、私は息子と夜寝る前にこのワークを行っています。「忘れ物をよくする」「悪口を言われているような気がする」といった、明確な正解のない状況への対処を問うもので、親としても深く考えさせられる内容ですね。
子どもの非認知能力が育つ! 自分と他者を大切にする33のワーク [ 高口恵美 ] 価格:2200円 |
しかし上記の本(ワークブック)は一緒に取り組む必要があり、親の手間がかかるため、私はこちらの神漫画も活用しています↓↓
学校では教えてくれない大切なこと友だち関係(特別3巻セット)新装版 価格:2805円 |
漫画なので面白くて読みやすく、息子はこの「学校で教えてくれない大切なこと」シリーズが大好きです。(全巻持っています)
「学校で教えてくれない大切なこと」、つまり非認知能力に直結することだと感じています!!
やれることを実践していくのみ、あとは期待しすぎず、息子を信じる、どうとでもなる!というスタンスでいきたいと考えています。
余談:両親も境界知能?
境界知能は遺伝なのか、という点について医学的なところとなりますので専門家の方に譲ります。
今回の記事では、皆さまから「失礼ながら、ご両親の学歴などは…?」とよく聞かれるため、ここで書いてみようと思います。
母(私)
偏差値65~68の私立中学→偏差値63~67の高校→MARCH→公務員(成績上位で入庁)→相対評価の勤務評価5以上(上位20%)
家が裕福とは言えなったので、親に頼み込んで、塾は私立中学受験のために半年だけ通わせてもらえました。高校はお金がなく、エスカレーターで進学できず学費の安い高校へ入学。中学受験の半年以外はすべて独学です。東大・早慶に受かるほど頭が良いとは全く言えないけど、馬鹿真面目な性格なので、勉強も好きでまあまあ成績は良かった…という感じです。地頭は良くないけれど、コツコツ努力するタイプ。
父
公立中→私立進学高校→MARCH→公務員→相対評価の勤務評価もまあまあ
勤務評価は「まあまあ」と聞いてただけなので具体的な数字は知らないのですが、MARCH自体が大学進学上位15%ということを考えれば少なくとも境界知能ではなかったと思います。上司や部下から愛されるキャラでしたので、コミュニケーション力も問題なかったと思います。彼もコツコツ努力型な気がします。
私たち両親は、そこまで勉強が嫌いではありませんでした。だからこそ、息子がなぜ勉強ができないのか理解に苦しんでいました。今思うと息子が可哀そうになるくらい「なんでできないの!?さっき言ったよね!?」と叱ってばかりの毎日。境界知能であることがわかって、初めて「だからこの子は勉強で努力できないんだ」ということがストンと腑に落ちました。
気づけただけで、叱ることが減って、息子の笑顔が増えて本当によかったと思います。